圧倒的な白と赤「リアル鬼ごっこ」


↑リンクは、『リアル鬼ごっこ』のイメージソングです。怖いシーンは出てこないはず…

いろいろと話題の1本となっていますね。観てまいりました。


数年前(数年?)まで女子高生だったので、親近感を覚えながら観ました。客席は、まさに現役女子高生の方が多かったですよ。みなさん、誰推しなのかな。

工さんが登場したときの「え!?なんで」という小さなざわめき、なんだか面白かったです。


実はワタクシ、いわゆるホラー映画と呼ばれている作品を、劇場で観るのはこれが初めて。

心臓がどうかなったらどうしよう…と、かなり本気で思いましたよ(^_^;)


園子温監督・脚本で特殊造形は西村喜廣監督ですし、それはもう(これよりネタバレ注意









序盤からすっぱり(!)いきます


もちろん


音がそれなりに恐怖感をあおる

という演出もあります。風の音がかなり怖いのです。「ジョーズ」的な、あの感覚。

そんな中に、これは笑うところかも?というシーンもちりばめられていて、無茶苦茶緊迫感があるのに、なんだか可笑しい。こういうセンスが、園監督は抜群なんですよね。

怖いし、不条理だし、悪夢から早く覚めたいのに、目をそらせない引力が働いているようで…夢の中で夢を見ているよう。

または、他人の夢を覗き見しているようなスリルと後ろめたさ。


最初は、ホラー映画というかスプラッターなんだろな〜と構えて観ていたんですが、途中であることに気づきます。

それこそネタバレになりますが、いわゆる“入れ子”なのです。ん〜完全な入れ子ではないのかな。混沌としているようでもあり、パラレルワールド的な描写もありますし…そこがリアルでもあり、非現実感満載でもあるのですが。


工さんは、入れ子の外側にも内側にも存在する“リアル”。そんな役どころです。

物語のキーパーソンでもあるし、私たち観客の視線を持った人物の代表でもあるかも知れません。

多分、この映画の謎が解けたとき「うわ」ってなる。以前「人はかみさまの存在を忘れてかみさまだと名乗ろうとする」という詩を書いたのですが、そんな連想にもつながったり…

なんだろう…“現実世界のエグさ”を容赦なく突きつけられてるようでした。


ぐるんぐるん回るような、ファンタジーでもSFでもありますよね。特にジャンルで分けなくてもいいような気もしますが…ホラーの要素はまあまあ強いと思われます。


圧倒的な白と赤のコントラストも、この映画を鮮やかに彩ります。

あ、そっか。

だから工さんは、あの姿なんだ。


元女子高生(笑)がヘロヘロになって帰ろうとしていたら、現役JKの皆さんが「よく意味がわからんかった〜」と口々に話しながら、楽しげに劇場から出てくるのを目撃。

うん、誰の目線で観るかで印象はかなり変わってくると思います。


そうそう、虎影に出演しているお姉様たちが出てらした♪

アクションも見どころいっぱいです。アクション監督は「RE:BORN」、「虎影」でもおなじみ匠馬敏郎(TAK∴)さん。

パンフには工さんのお名前、クレジットされてます(場面写真も)。


そうですね…私もなのですが、怖い映画が苦手な方は、出来るだけ混んでそうな日を狙って行くと案外大丈夫かも知れません。ジェットコースターに乗ってると思えば(堀口ひかるさんもそんなことを書かれてた)。

上映時間は70分ぐらいだったと思います。

ちなみに「すっぱり」の場面(そういう描写があるのは知っていたのですが)、かなり凄いです(一瞬クラクラしました)。


今日も元気で^^

舞台挨拶、台風の影響がないとよいですが…今日ですね。


☆あとがき

「リア鬼」の個人的な印象ですが、湿度は低めな感じがしました。カラッと明るいわけじゃないのに、乾いた感じがするのです。北欧のイメージもあったかな。

それから具体的な学校名や町名が出てこないので、たったそれだけのことなのに“異世界感”と“違和感”、そして“地に足がついてない感”が最後までつきまといます。


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