無伴奏

♪無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007より「プレリュード」


…佳境です(254ページあたり)。

映画化が発表になった頃、「あるヒミツが」みたいな(うろ覚え)ことをWeb記事で読んで


それはもしかしたらでもまさか


と何となく予想しながら読み進めていたら、その「まさか」の展開になりました(汗)

映像ではどこまで描写されているのかわからないですが…

時代背景や街の匂いが感じられそうな場面写真が、すでに何枚か公開されています。


無伴奏。

それはまさに、素の…というより、むきだしの状態である、という作者からのメッセージだともとれます。響けばとても強く美しく、聴く者の心を打つもの。

けれど、未熟であれば時に残酷な結果となる。思わぬ衝動を引き起こしたり、奏でた自分にそのまま痛みが返ってくる。それに気づかないことすらあって…それもまた、若さゆえ、ということなのでしょうか。


ソリストには、ほどよい自由さと自制心が求められる…そんな気がします。


無伴奏というタイトルには、とてもたくさんの思いがこめられていて、ラストに近づくにつれ切なくなってくる小説です。

そして、私たちも読み終わったあとに、再び最初のページへと導かれていくのかも知れません。

旋律やリズムを模倣しながら追いかける「カノン」のように。





♪カノン / パッヘルベル

空が綺麗。今日も元気で^^


ほんのりネタバレっぽいこと書いてます。



☆あとがき☆

ヒロインの名前、響子なのですよね。「カノン」は彼女を象徴する一曲でもあります…