深淵〜ガラスの家#7

ここへきて俄然、先が読めなくなってきました。

憲司の想い人が菜々美だったので、ひとつ謎が解けた感じですが…来週、憲司に何か「恐ろしいこと」が起こりそうな気がして怖いです(心配性)


WOWOWのドラマで血だらけになってましたが、それはおいといて。


「ガラスの家」も、残すところあと2話。あっという間でしたよね。

一番印象に残ったシーンは、ドア越しの切ない会話の場面…ですが、他にもたくさんありました。

前回からの流れになりますが、一成には「食器もないんです」とペットボトルごと水を出す。

仁志にはコップで水を出す。

この行動ひとつとってみても、黎は無意識のうちにそういう風にしているのだけど、彼女の本心が現れているシーンだと思いました。

仁志は気にとめてないのですが、一成はその小さな事実ひとつでも嫉妬心を煽られ、息子を憎々しげに感じたのでしょう。


それでも、情が全くなくなってしまったわけではなくて。


溺れる白昼夢は、複雑な一成の心情を表しているかのようです。 水しぶきにかぶせられた、砕け散るガラスの音… 閉じ込められていた憤怒は、鋭い破片になって黎と仁志に、そして仁志が心酔する村木氏へと向かいます。

一成はついに人脈をフルに使って、息子と全面的に対立する行動にでるのでした。


ガラスは美しく、脆い。

壊れるときには何かを傷つけていく。それは恋する心に芽生える、ひとかけらの狂気の象徴でもあるのかも知れません。


朽ちかけた花が、濃厚な香りとともに目を覚ますのにも似て。