Last Quarter Moon〜ガラスの家#8

何が起こってもおかしくない。

うねりをことさらに感じた回でした。


最終回目前です。

毎週もどかしくて、だけど、観ずにはいられないような…その先を知るのが怖いような。

これから書くことは、あくまでも個人的な感想です…ということを前置きした上で、あれこれと綴ってみます。最終回の予想もまるではずれるかも、ですが


実は「壊れ」ていっているのは一成ではなく、仁志なんですよね。

ショッキングな表現ですみません(汗)


仁志の目線で見ると、壊れている(敵になる)のは自分の父親であったり、職場の上司であったりするわけです。彼にとっての正義とは、公務員改革制度を実現し、村木氏を当選させること。黎を父の支配から守って、彼女と結ばれること。

仁志にとって「正しい」ので、冷静に道を探した黎が身を引いた本当の理由が理解できず、それでも一途に想いをぶつけることしか出来ない。 黎も強く仁志に魅かれて、彼を愛しているだけど…

相手のことが大切だからこそ、踏み出せないところもあって。


半分に欠けた月は、互いの想いを映しているのかも知れません。


今にも壊れそうな危うさが漂う歩道橋でのシーンは、印象に残りました。

仁志のものすごく遠い…時間的にも空間的にも、遠いどこかを見ているような瞳。 心が深く傷ついている人の、それでした。


自分が信じる「正義」を実現させるため、仁志は何とかして黎のことも、村木氏のことも守り抜こうと誓うのですが…それは、裏目に出る。そんな気がします。

仁志自身の破滅につながりかねないほどの。

終盤、フラッシュバックのように現れたペニール岬の映像は、砕け散るガラスの最後の輝きなのでしょうか。


誰にも感情移入できないまま、最終回を迎えようとしています。誰の目線になっても苦し過ぎて、見続けられなくて…。 澁澤家に深く関わったことで、菜々美にもガラスの破片が容赦なく降り注ぐことになるのでは、と。 すでに伏線がありましたね。

今更なんですが、誰も幸せにならないんですか?もしかして(T_T)


あと、今になって「ガラスの家」関連の工さんのインタビュー記事を読むと、より深くその意味が伝わります。私も今一度、読み直しています。