昼顔〜house of cards(トランプの家)

虚は実に 実は虚に。前回も鏡の映像が効果的でした。


徐々に乃里子の本性が露になっていきます。

ウィキペディアには「わがままで幼稚で身勝手」と書いてあって、うわぁ(汗)と思ったのですが、確かに女性の反感を買いやすい人物として描かれている感じがします。


ですが、もし自分の夫が…となった場合。

やはり携帯の履歴やレシートに目がいくだろうと思うのです。そこに反感を抱いてしまうのは、無意識に自分の内に彼女を映しているからかも知れません。嫉妬に我を忘れる乃里子の存在は、見ているこちらの心に、容赦なく爪痕を残していくのです。


さて、北野先生と教え子の男子生徒はようやく心を通わせます。

ほんとに北野先生のことが嫌いであれば、呼び出しがあっても顔もださないだろうと思うのです。

自身の家庭環境に加え、それでなくても大人への不信感を抱くことの多い年代。それでも「先生は先生であってほしい」という願いはやはりあったのでしょう。女生徒のほうは、違った思いのようでしたが。


紗和の夫も、静かに何かを感じとっていきます。見なかったことにするのか、それとも。

画伯と利佳子の関係も、前妻が現れたことでバランスが崩れていきそう。そして、彼の絵が本当は“虚”であることですが…画家としての名声が高まれば高まるほどに、それは大きなスキャンダルになるのではないかと。


悲しいときやつらいときは「人間は長い命をもらったから」僕はそう考える


北野先生と紗和は、図書館で密会します。

ところが、そこに乃里子が現れて…


紗和が取り落としたガーベラ。 花言葉は「燃える神秘の愛、熱愛」です。


このことも事実。「嫉妬ほど強い感情はない」

それだけではありません。嫉妬は、全てを脆く変貌させていくものでもあるのです。まるでトランプを組んで作った家のように。