カラマーゾフの兄弟#5- Darkness enclosed him.

闇に憧れし者は

まがまがしく微笑み

光に憧れし者は涙を流す


罪は陽を怖れ

罰を隠匿するだろう


館を統べる者は

とうに絶え

果てのない夜へ還る


真実が月を纏って

産声をあげるとき

子どもらは

散り散りになるだろう

©︎いつき さらさ



烏目町に君臨していた黒澤家の当主を殺害したのは、誰なのか。 物語は、いよいよ(そろそろ?)核心に迫っていきます。

映像が、なお一層黒いフィルターでもかけたような 感じになってましたよね。衣装も黒を着ている人が多いし…

ここで、訂正。

涼が黒の衣装を着ているのは初めてでは なかったですね(すみません)

満の章、の時に兄弟3人でお酒を飲む場面。なんと、満が白を着ています。彼の純粋でやさしい部分が表現されていた回でした。

さて、今回は父親をできることなら何とかしたい、という3兄弟の 切迫した思いが浮き彫りに。

それぞれの心の闇が表出します。


1番印象に残ったのは、3人とも文蔵の息子なんだな、と思わせる シーンが随所に盛り込まれていたこと。 勲が時折、兄弟たちに見せる冷酷とも見える態度もそうですし、 涼のピュアな故に狂気をはらんだ瞳もそう。 満のちょっとした仕草。イライラと物を叩いたり、大声を出す様子。


…この人たちは、間違いなく文蔵の血を受け継いでる。


そう、3人ともよく似ているんです、忌み嫌っている父親に。

普通の家族ドラマだったら、その事実は平和的演出へつながることも ありますが、この「カラ兄」に関しては、おぞましさすら感じさせます。 3人とも「自分は父親には似てない」と思い込んでいる部分があって、 そのことがまた、物語を「黒く」彩っていっているかのようです。


以前にもどこかで書いたのですが「カラマーゾフの兄弟」が、 3兄弟というタイトルではない理由が実はあります。

大雑把に原作の内容を知っていても、動機がある人間が多すぎて「?」と なりますよね。

来週も目が離せない展開になりそうです。